北海道フリー切符の旅(part1)



 この旅は、文章ばかりです。画像はほとんどありませんので、読んでくれる方、申し訳ありませんが、そこの所は、ご勘弁を…
 

6月7日


1.9時ちょーどの「しなの」に乗って

 朝8時26分に新清洲駅を出た。やはりラッシュとあって大混雑をしていた。8時40分過ぎに新名古屋駅に到着した。しかし、JR名古屋駅に行っても、まだ「しなの」は入線をしていなかった。まだ時間に余裕があるので、売店に行く。すると、自由席に乗車口はかなり長蛇の列があった。8時50分過ぎ、ホームライナーが到着した。折り返しの「しなの」になる車両だ。清掃の為にしばらく待っていた。ホームには会社の研修旅行なのだろうか?かなりの列が指定席にもあった。清掃が終わり乗り込んだ。指定席は満席にはならずに空席もあった。

9時定刻に発車した。加減速は、いつ乗ってもすばらしかった。千種で少々乗り込みがあった。自由席は、かなりの立客がいるのだろう。車内放送でわかった。多治見では乗降はなし。長野県に入ると天気が悪化しはじめた。中津川、木曽福島とすこし降車客はいた。木曽谷を超えて塩尻に着くと、かなりの下車が現れた。中央東線に乗り換えるのだろう。

11時ちょうどに松本に到着をした。乗客がここでかなり降りた。隣のホームには、「スーパーあずさ」が停車していた。すぐに発車。天気は曇りで雨は降ってなかった。しかし、山間に入るにつれ、雨が降り始めてきた。さすがに篠ノ井線の山間部を走ると、「しなの」のスピードも遅かった。姨捨の善光寺平もすっきりとは見えず、驚きは半減してしまうが、いつ見ても驚かされてしまう。篠ノ井でまた大勢下車した。そして、川中島を過ぎ、終点の長野には、11時53分に到着した。

ここで途中下車をすると特急券を回収させられた。そして、みどりの窓口に行き、「北海道フリー切符グリーン車用」を購入し、6月11日までの指定券の確保に成功した。ひとまず安心して直江津行きのホームに向かった。


2.信越本線の普通

 直江津行きの普通は、115系の3両編成であった。中身はリニューアルされたボックスシートが並んでいた。早速乗り込み始めると、かなりのボックスシートが占領されていた。一番前に空いているのを見つけてそこに座った。昼飯時なのだろうか?立ち食いそばや弁当を食べている乗客が多かった。

12時23分、かなりの乗車率で発車。やはり先ほどの「しなの」に比べるとシートは最悪である。北へ進むごとに雨は強くなる一方である。また駅ごとに降りていく客も多かった。妙高高原を過ぎ、新潟県に入っても雨は降っていた。二本木駅では、信越本線初のスイッチバックを体験した。二本木を過ぎるともう山の景色はなくなっていく。高田駅ですこし乗客が乗り込んだが、大して混雑することなく終点の直江津に着いた。


3.グレードアップ車両「北越」

 14時10分発の新潟行きの「北越」がくるまで乗車口で待つ。自由席は、十数人がならんでいた。座れるのだろうか?という思いが強かった。しかし、「北越」が到着するとまだ空席がチラホラあった。安心して乗り込むとびっくり!本当にグレードアップした車両がきたのだ。床がかさ上げされており、シートピッチも広く、いつもの485系とは違った雰囲気をもっていた。もちろん座れた。やはり少し視界が高くなったような気がした。

ほくほく線が離れ、柿崎につくと、車窓には日本海が広がる。この頃になって、晴れ間が出てくる。柏崎では結構乗り込んでくるが、満席になることは無かった。驚いた事は、かなりの女子高生が乗り込んでいた事だ。しかし、この女子高生や他の乗客は長岡で一気に降り、半分くらいの乗車率になった。

長岡を出てしばらくすると上越新幹線に「MAX」が走っていた。初めて生で見た車両だった。途中乗降はなく、終点の新潟には16時02分に到着した。そして改札を出て途中下車をしたが、今回は特急券を取られなかった。特急券を買わずに乗り込んでタダ乗りができた。1800円くらい儲けてしまった。そしてみどりの窓口に行き14日までのすべての指定券の確保に成功した。そして安心して「いなほ」が入線する6番ホームに向かった。


4.リニューアル「いなほ」

 16時55分までには時間があるので、駅そばで時間をつぶす。これで少しは大丈夫だろうとこの時点では思っていた。時間が経つにつれ、自由席乗車口も列が増えたが、たいした量ではなかった。後ろにいた人に「どこまで行くの?」と聞かれて、「青森まで」と答えるとその人は、すごく驚いていた。16時40分頃に「いなほ」は入線してきた。よく見るとリニューアル車がきた。これは大ラッキーであった。6時間快適に過ごせるという思いが、一気に込み上げてきた。車内に入ると、久しぶりに見るシートだ。足が詰まるのは難点だが、それ以外は合格点だ。乗客も結構乗り込んできたが、満席にはならず、空席もちらほら見かけた。

新発田ですでに下車する客がいた。ロングシート車の普通がいやなのか、それとも本数が少ないのか?村上辺りまで来るとやはり交直転換の為に電気が切れる。やはり485系だと認識してしまう。村上でまとまった下車があった。村上を出ると海岸部へ出る。太陽も出ていたのでつい夕日を期待してしまう。あつみ温泉までのノンストップ40分間区間で車内改札が始まり、特急券を購入する。波はあまり高くなく、トンネルにたくさん入る。鶴岡、余目、酒田と一気に下車をする客が多い。すでに酒田辺りで夕日はなくなっていた。ほとんど客はいなかった。やはり寂しい状態であった。

これに追い討ちをかけるように車販が来ても、食料はなく、地獄の車内となってしまった。青森までの3時間の地獄は始まったばかりであった。ここでワンボックス状態とした。象潟、仁賀保、羽後本荘と乗降はほとんどなく寂しかった。海岸線は真っ暗で何も見えなくなった。20時34分秋田に到着した。ここでかなり乗り込んできたのだが、これでも50%の乗車率には届いていない。2分停車だがキオスクは遠い所にあり飢えをしのぐには青森までないと思い、秋田駅は捨てた。

東能代、鷹ノ巣、大館で降りる客はいても乗る客はいなかった。ワゴンサービスはなくなり、静寂を破るのは車掌のアナウンスだけだった。最後の停車駅の弘前で少し乗り込んできた。青森に向かう最終列車なので多いのだろうか?そして22時59分に青森に到着した。やっと本州の果ての都会に着いた。かなり長かった。快適な車両のはずだったが食料がない為に地獄の車内となってしまった。ここでやっとお菓子を手に入れ、隣のホームに停車している「はまなす」に乗り込んだ。


5.「はまなす」で初の札幌

 「はまなす」3号車の自由席に乗り込んだ。すでに半分くらいの席が埋まっていた。意外なことに若い女性が多い。なんとかワンボックスを独り占めすることができた。さっそくリクライニングさせるとやはり簡易リクライニングであった。また今回も眠れないのだろう。

23時08分定刻通り青森を出発した。ガシャーンという連結音で客車に乗っているということがよく分かる。車内にはあちこちにドラえもんのマークがたくさんあった。真っ暗なために、どこを走っているのか分からなかった。30分ほどで、蟹田に到着。

ここで乗務員が交代した。これで急行券を払わずに済みそうだ。今日は、函館駅工事の為に五稜郭で停車する事を何度も放送していた。また青函トンネルには0時01分頃に入り、45分後に出るという放送もした。前に乗ったときは、このような放送はしなかったのだが…。蟹田で反対ホームに「北斗星」を発見。5分間停車して出発した。いよいよ北海道へ渡る。新しい世界が待っているのだと思うと、わくわくしてきた。

中小国を過ぎ、しばらくするとポイントを渡り、津軽線の線路と離れ、津軽線はそのまま闇に消えていく。そして、スピードも上がり始め、大小のトンネルをくぐる。津軽今別と津軽二股と同じ所にあるのに駅名が違う駅を通過し、しばらくすると左車窓に駐車場をみると同時にトンネルに突入した。

いつもと違う走行音、青函トンネルである。途端に音がうるさくなる。そして10分位たつと、竜飛海底駅を速度を落として通過。再び速度を上げると音が非常に大きくなる。しばらく走ると、緑、紫、の電気が目に入る。一番深い所を走り、中間点を過ぎたということになる。すると、トンネルの壁面には電光板で「WEICOME!HOKKAIDO!」や時計台、大通り公園などの絵があった。久しぶりに見た。これを見るともうすぐ北海道だという気がしてくる。そして安心して目をつむる。フッと目を覚ますと、すでにトンネルを出ていた。時計はすでに1時近くだった。「まもなく五稜郭です。」と車掌のアナウンスで我にかえる。五稜郭に到着した。

席を反対に移動し、再び眠りに落ちた。五稜郭の発車は覚えていたのだが、そこから眠りに落ちた。3時半過ぎに目を開けるとすでに少し明るくなっていた。「まもなく東室蘭です。」というアナウンスにぱっと目覚めた。はじめてきた場所なのだが、感動より眠気の方が強かった。

苫小牧、南千歳とアナウンスが入る度に目を覚まし、千歳を過ぎてからは、完璧に眠気はなくなっていた。乗客も少しずつ乗り込んでおり、青森発車時点より少し多かった。千歳を出てしばらくすると何もなく、草や木ばかりに平原地帯になっていた。これが北海道の景色だとおもい、しばらく感動していた。そして、大都会の町並みが広がり、6時18分に札幌駅に到着した。久しぶりに見た大都会という感じだった。「はなます」を降り、改札を出て、コインロッカーに荷物を預けて、いよいよ北海道の鉄道乗りつぶしの旅が始まるのであった。すぐに札沼線のホームへ向かった。






[次へ]

[旅日記トップへ]

[トップページ]